製品属性(仕様)
製品 分類 | チップトレイ | 業界 | 自動車 |
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素材 | A2017 | サイズ | 8x102.6x102.6 |
精度 | ±0.01 | 工程 | マシニング |
表面 処理 | カラー硬質アルマイト | 熱処理 | 無し |
製品画像(様子)
特徴
この部品は自動車関連部品のICチップ搬送用トレイとして使用されます。材料にはジュラルミンと呼ばれるアルミ合金A2017を使用しています。このA2017は鋼材に匹敵する強度を有し、航空機の各種部品や、精密機器のベース板等に使用されます。
ICチップを受ける部分は、□3.17±0.02、深さ3.6±0.05の角穴が縦横7.5±0.01のピッチで121ヵ所加工されています。ロボットが作業を行う工程で使用されるため、高精度での加工が求められます。
このチップトレイの表面処理には、表面の硬さと耐摩耗性を高めるため、さらに識別用に緑色にしてほしいというお客様の要望により、緑色を加えた硬質アルマイトを施しています。
何も処理を施さずとも、アルミは非常に酸素と結びつきやすいため、表面には絶えず酸化被膜が形成されています。しかし、自然に形成される酸化被膜は非常に薄いため、表面処理によってアルミを保護する必要があります。その処理の一つがアルマイト処理です。
アルマイトとは、対象を陽極で電気分解し、表面に成長被膜と浸透被膜から成る酸化被膜を生成させる表面処理です。
また、アルマイト処理により生成された酸化被膜には30ナノメートル以下の非常に小さな孔が開いており、この孔に染料を浸透させ、その後封孔処理をして孔を閉じることによって製品を着色させることができます。これをカラーアルマイト、または着色アルマイトと呼びます。
このカラーアルマイトは酸化被膜の上に着色料を塗布しているわけではなく、酸化被膜そのものを染色させるため、酸化被膜が剥がれることがない限り、色が落ちることがありません。
このように大野精工では お客様の要望に答え満足していただけるような高精度加工品を提供しております。